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動物の健康コラム

知っておきたい、糖質制限にひそむデメリット

ドッグフード

すこしまえから、ペットのあいだに糖質制限が流行っています。

弊社ではペットの食事の相談を受けることがありますが、なかでも糖質制限についての相談が少なくありません。

「がんのときには糖質の少ないフードに切り替えるべきなのか」

「少量のサツマイモなら与えてもよいか」

こういった相談を受けることがあります。

 

ところで、そもそも糖質制限をすることには、どういったメリットがあるのでしょうか?

デメリットや危険性(リスク)はないのでしょうか?

メリットがあったとしても、それ相応のデメリットがある場合は、必ずしも良い食事と言うことができません。

 

どれほどデメリットが大きいかは、犬猫たちの健康状態によって左右されますから、すべてのケースで糖質制限が適しているか疑問があります。

ご愛犬ご愛猫の健康を守るために、メリットだけでなく、デメリットやリスクについても知っておいてほしいと思います。

なぜ糖質制限が注目されたのか?

糖質制限はもともと人で注目されていた食事法で、それが犬猫たちにも広まってきたという感じです。

人では即効性のあるダイエット法として紹介されたり、糖尿病やガン予防の食事法として紹介されることがあります。

犬や猫の場合は、ガン対策として糖質制限を始める人が多いように思います。

つまりメリットはガン対策や発がん予防となるでしょう。

 

糖質制限がガンに効くという理屈はけっこう簡単でわかりやすいものです。

「ガン細胞はブドウ糖をエサにしているから、糖質をできるだけ減らせば、ガンは成長できない。」というものです。

 

また犬や猫はもともと肉食動物であるから、糖質は不要という考え方もあります。

それらしく聞こえますが、弊社ではそうは考えておりません。

 

ガンは糖質を好むから制限するという考え方について

たしかに、がん細胞は糖質であるブドウ糖をエネルギー源として使っています。

ただ実際には、がん細胞は血液を介して栄養を得ており、食べた糖分が直接がん細胞に行くわけではありません。

 

もし血液中の糖分濃度である血糖値を思いっきり下げることができれば、がん細胞は栄養を取りにくくなるかもしれません。

がんの糖質制限では、糖尿病の場合よりもかなりシビアに制限するようですが、そこまでやる場合には、ペットによっては低血糖発作に気をつける必要があります。

もし低血糖を起こしてしまったら、すぐにブドウ糖やそれに代わる糖分を補給させてください。

 

一気に糖質制限を実施する場合は、体力低下や体重低下に気をつける必要があります。

糖質がなくても体はケトン体を作り出してエネルギー源とすると言われていますが、相当量の肉類を与えなくてはなりません。

もし与える肉類が足りなければ、エネルギー源として自分の筋肉を燃やしてしまうでしょう。

血中のタンパク質であるアルブミンを低下させてしまえば、がん治療においては状況を悪くさせてしまいます。

 

また免疫細胞の中には、その活動のためにやはり糖質を重要なエネルギー源にしているものがあります。

がん細胞を見つけだし、攻撃する免疫力を低下させてしまえば、それは大きなデメリットと言えるでしょう。

 

犬や猫はもともと肉食だから、糖質は不要とする考え方について

オオカミ

犬や猫がもともと肉食であるという点について否定するつもりはありません。

だからといって、肉食ならば健康になり、寿命が伸びる、幸せになるという話に結びつけることには、少なからずの違和感を覚えます。

 

先祖が肉食ということであれば、それは人間にも同じことが言えるでしょう。

米などの穀物の栽培技術が普及していなかった時代、狩猟による食料調達が主なエネルギー源になっていて、つまり人間も昔は肉食に偏っていたと考えられます。

 

しかし農業が発展して、私たちの食生活は大きく変わります。

近年になると、肉や加工肉を多く摂ることの健康リスク(心臓病や発ガンのリスク)が明らかになってきて、伝統的な日本食が世界から注目され始めました。

コメを主食とし、野菜、根菜、魚、発酵食を多く取り入れる日本食は、けして低糖質の食事ではありませんが、健康食であるとして海外で参考にされるようになったのです。

かたや日本では食の欧米化が進み、病気が増えたことと関係があるのではないかと指摘する声があります。

 

つまり昔の食生活が、もっとも健康的な食事であるとは単純に言うことができないわけです。

そして日本食をみてわかるとおり、糖質を悪者だとして決めつけることもできません。

動物においても、一般的なペットフードに含まれる糖質が原因で病気が増えているとは思えませんし、発がん率が上昇しているとも言えません。

 

なお肉食動物は、エサとする草食動物の内臓まで食べ、腸内には未消化の植物や、排泄される前の便も含まれていたはずです。

他の動物を狩るだけでなく、昆虫や、糞便を食べることもあったでしょう。

精肉だけを与える肉食とは、だいぶ異なっているということも知っておくと、食事を考えるときの参考になるでしょう。

 

炭水化物をすべて制限してしまうとデメリットが増大

糖質制限を徹底すると、食事中の栄養バランスは大きく変化します。

多くの場合で糖質制限は炭水化物抜きに繋がりやすいため、結果としてタンパク質と脂質の割合が高い食事になってしまうからです。

 

糖質イコール炭水化物ではありません。

炭水化物とは、糖質に食物繊維をあわせたものです。

 

食物繊維まで減らしてしまうと、特に肉食に偏った食事のときにデメリットが大きくなりやすく、注意が必要です。

どのようなデメリットかと言いますと、それは腸内環境の悪化です。

 

腸の中には善玉菌や悪玉菌などが住んでいますが、肉食に偏った食事ではどうしても悪玉菌が増えやすくなってしまいます。

悪玉菌の増加は、免疫力を低下させ、腸内で発生する有毒ガスを増やすことに繋がり、健康に対して悪影響を及ぼします。

 

腸内の善玉菌は食物繊維を好み、糖質の中でもオリゴ糖などは善玉菌を喜ばせます。

発酵食品もかなり良いです。

こういった善玉菌を喜ばせる食事が、免疫力を高め、健康度を高めてくれるでしょう。

 

たとえばサツマイモは糖質の多い食材と言えますが、弊社ではよほど大量でない限り、トッピング程度であれば禁止することはありません。

それはサツマイモに食物繊維が含まれていることだけでなく、ペットたちが喜んでいるものがメンタル面から免疫力に良い影響を与えると考えているからです。

 

美味しいものを取り上げてしまうことにもデメリットがあるわけです。

とくに治療中でストレスがかかっているようなときには、思い切った食事の変更を避けたほうが良い場合もあります。

 

ペットよりも早く糖質制限が流行った人の世界では、時間がたった今、そのデメリットやリスクが徐々にわかってくるにつれて批判する意見も増えてきました。

人と動物は違う部分もありますが、逆に同じ部分も多く、共通して使える知識がたくさんあります。

ご愛犬ご愛猫の健康のために、ぜひあなたの飼い主力を高めていってほしいと思います。

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