プライオ開発者
岡田憲人(おかだのりひと)
メディネクス株式会社代表・薬剤師
東京薬科大学卒業
プライオは薬剤師としての17年の経験、冬虫夏草製品を扱うことによって得てきた知識をもとに、ペットたちがもっと「健康に暮らしやすい世界」を夢見て開発してきたサプリメント製品です。
獣医師の先生方と、協力者たちの力を借りながら、2016年に長野県飯田市から支援していただいた研究施設で完成させました。
プライオは、それまでにもっていた冬虫夏草サプリメントの知識を見直して、一から作り上げています。
しかしもともとの冬虫夏草は天然物であり生き物であるために、納得いくものはそう簡単にはできません。
同じ冬虫夏草菌を使ったとしても、培養条件(時間や温度管理、培養に使う容器)によって、成長具合には大きな差が生まれてしまうのです。
飯田市に借りた最初の研究所は小高い丘の中腹にあったため、昼夜の寒暖差が大きくて温度管理はとても苦労した部分です。
少し気を抜けば全滅してしまうこともあり、当初はずいぶんと泣かされました。
また薬剤師の性分が災いして、求めたレベルが高すぎたかもしれません。
本当に納得できる製品になるまでに想定以上の時間がかかってしまったのです。
そのせいで途中でなんどか資金が無くなりかけましたが、そのたびに埼玉県に残してきた家族の顔を思い出して頑張りました。
それに応援してくれて、お世話になってきた先生方に報いたいという想いも私に力をくれました。
前述の通り、家族のいる自宅は埼玉県です。
飯田市には単身赴任できています。
途中で犬を飼いましたが、本音を言うとかなり寂しいです。
自宅までは300kmくらい距離があって高速道路を使っても4時間かかりますし、往復の費用も馬鹿にできません。
なので1ヶ月に一度戻れば良い方で、たいていはスカイプなどのテレビ電話で我慢しました。
たまに会えるときは本当に嬉しかった。
まだ小学生の子どもたちですから、ひさしぶりに会うと目に見えて成長しています。
できなかったことができるようになっていたり、下手だったことが上手になっていたり。
そんな急成長を見ると感動するだけでなく、私に気合が入ってきたことを思い出します。
寒い飯田の冬が終わろうかという頃だったと思います。
待ちに待ったプライオの試作品が完成しました。
さっそく協力的な動物病院にお送りし、使用感などの全般をチェックしてもらうと、おおむねOKを頂くことができました。
しかし問題はまだあります。
まだたくさんの製品を作ることができなかったのです。
もともとプライオは天然物を用いて、長い培養時間を経て完成するサプリメントです。
いまでも手作業の工程が多く、私の目視によるチェックを必要とする小ロット生産です。
とても工業製品のように一気に大量生産することができませんし、もしそうしてしまえば私の納得できる製品ではなくなってしまいます。
結局、販売できるようになるまでにさらに数ヶ月の時間がかかるのですが、こうして長く苦しい期間が長かったからこそでしょう。
初めて動物病院に納品できたとき、初めてお客様から感謝の連絡をいただけたとき、どれだけ嬉しかったか忘れることはありません。
その気持ちがあるからこそ、いまでもプライオの製造工程に新しい工夫を投入しています。
もっと良い製品に高めるために努力を続けています。
研究を通して、冬虫夏草の持っている不思議な魅力をさらに深く知るようになりました。
また動物医療を学ぶ機会も増え、先生方が実施している免疫治療についての知識も増しています。
またそういった先進的な考えの先生方にプライオを選んでいただけることが本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも動物たちの健康に貢献できるよう、もっとペットたちが楽しく暮らせる世界のために頑張ってまいります。
プライオの原料となる、特殊な方法で培養中の冬虫夏草
(自社研究所で培養、飯田市工業技術センターにて撮影)
1000時間ほどの培養によって、徐々に黄色味を帯びた培養物が増加。
プライオの色はこの培養物を豊富に取り込んでいるためです。
プライオの培地としての玄米にもこだわっています。
自分の目で選ばせていただいた契約農家に生産してもらっています。